税理士試験を振り返る~事業税の理論の勉強について~

税理士試験

 

事業税は、合格までに延べ6回受けて、やっと受かることができた科目です。

また、最後の科目が、事業税でした。

 

税理士試験の思い出【事業税・理論編】

 

事業税を選択した理由

事業税を選択した理由は、

・上場企業の経理部で外形標準課税の申告に携わっていた

・法人税法の知識を生かして、勉強ができる

からです。

 

実際に勉強を始めると、上記の知識や経験が使えるのは、一部で、所得税の知識も必要となりました。

 

※科目の選択を悩まれている方へ※

事業税の選択は、ミニ税法を勉強したいと考えているなら選択肢の一つですが、実務で生かせる科目にしたいのであれば、事業税はおすすめしません。

事業税の内容は、外形標準課税の申告が必要な会社や分割基準の計算は実務で生かすことができますが、それ以外ではほとんど実務に生かせません。

 

私個人としては、勉強をしている期間に、外形標準課税を行う会社の決算を行っており、申告書の作成や改正税法などの情報収集に役立てることができたので、いい選択だったと思っております。

ただ、ミニ税法のため、一つの計算ミスや記入漏れが命取りとなり、6年もかかってしまったのも事実です。。



受験遍歴

【1回目】2011年 事業税✖(記念受験)

【2回目】2012年 事業税✖(記念受験)

【3回目】2013年 事業税✖

【4回目】2014年 事業税✖

【5回目】2015年 事業税✖

【6回目】2016年 事業税〇

 

勉強遍歴

【1回目】TAC年内完結+上級(WEB 通学)

【2回目】なし

【3回目】TAC上級(WEB 通信)

【4回目】TAC直前(WEB 通信)

【5回目】TAC直前(WEB 通学)大原 直前(資料)

【6回目】TAC直前(WEB 通学)大原 直前(資料)

 

 



受験時の詳細

1回目の受験

初の税法の勉強、かつ、3科目(法人税法と消費税法、事業税)を同時に、それもすべて初めてだったので、下記のようなスケジュールでやりました。

事業税は、3番目の位置付けで、週に2~3時間程度勉強するというのを12月まで行いました。

9月~12月:講義の復習及び確認テストの理論を覚える

1月~4月:勉強せず

試験日前日:理論を2つに絞り、覚えて挑む

 

2回目の受験

10月初旬から勉強を始めるが、税理士法人での勤務を始めたため、勉強する時間を十分に確保することができませんでした。

また、12月の税理士試験の結果発表で、法人税法と消費税法が不合格だったので、事業税の勉強は中止することとしました。

12月~4月:勉強せず

試験日前日:理論を3つに絞り、覚えて挑む

3回目の受験

本格的に事業税の勉強を始めました。

9月~12月:講義の復習及び確認テストの理論を覚える(週に4~6時間)

1月~4月:地道にコツコツと理論を覚えていく(2日で1題のペース)

5月~試験日:重要度のAとBを完璧に覚え、重要度Cは概要だけを覚えて挑む

 

4回目の受験

不合格の結果が出たが、勉強は確定申告明けから徐々に開始

3月~4月:地道にコツコツと理論を覚えなおす(1日で1題のペース)

5月~試験日:重要度に関係なく、万遍なく覚えて挑む

 

5回目の受験

不合格の結果が出たが、転職があったため、5月から勉強を開始

5月~7月:仕事帰りに自習室で、2時間程度こもり、1日4題を目処に覚えなおす

8月~試験日:2日で1回転できるまで

 

6回目の受験

5月から徐々に勉強を開始

5月~7月:仕事帰りに自習室で、1~2時間程度こもり、1日3、4題を目処に覚えなおす

8月~試験日:1日で1回転できるまで

 

 

まとめ

参考になりましたでしょうか。

 

事業税の理論は、試験時間120分のうち、40分~50分程度で個別理論を2題、応用問題を1題を解答する形式でした。

 

今思えば、その時間内で、覚えた理論をすべて書き切る、ということは到底無理です。

いかに簡略化して書けるかが、勝負の分かれ目です。

 

4年目以降は、簡略化して解答する練習などはしていました。

しかし、いざ試験となると、覚えた理論を全部書きたい。人よりも多く書きたい。

と考えてしまい、一部の理論を書けなかった年がありました。

 

合格した年の問題は、たまたま重要度の低い問題が出題され、端折りながら書けたため、全体的に万遍なく書くことができました。

 

折角覚えてきた理論を省きながら書く、ということは嫌なことや悔しいことかもしれません。

しかし、合格することが目的のはずですので、合格に向けた解答を心がけて下さい。